2014年12月29日月曜日

山の日暮れ

9月最後の週末、今シーズンの締めくくりにおうじろう氏と共に一路鳥取へ。

秋ヤマメを見るのが一つの目的であったのであるが…

朝一を外し、右往左往しているうちに、沢のニッコウイワナ狙いに変更。

といっても広島県内はゴギしかいないので、なかなか見ることのできない魚である。
昼過ぎに入った沢で、ようやく自分にこの日のファーストフィッシュがHit!


この一匹からまた魚影が遠退き 、移動を繰り返す。

魚の顔が見れないならと、アカミズ取りにしばし傾倒。

日も傾きかけ、ここで最後と一本の沢へ。

締めくくりには抜群の渓相!
上流と下流に分かれ入渓すると、お互いに小さいながらも魚が姿を見せてくれた。

数匹釣った後、二人で上流を目指す。


魚影も濃くなり、綺麗な魚に癒されながら時間を忘れ、奥へ奥へと進んでいく。

段々と薄暗くなっていく渓にタイムリミットが近づきつつあることを感じていたそんな時。

おうじろう氏にいい魚がHit!
この日最大の文句無しの美魚!

いい魚が出たところで、今シーズンは終了!

日暮れまで、思いっきり遊び、最高の最終日となりました。
おうじろう氏、来シーズンもまた行きましょう。

2014年10月15日水曜日

深山の秋鱒

UNDER WATER GRAFFITIにて鳥取遠征2日目の記事を書かせていただきました。

”深山の秋鱒”

Blogの記事とかぶる所もありますが、宜しくお願い致します。


  • 鳥取県・某渓流
  • 深山の秋鱒

  • 文と写真=KAWA, 編集=UWG / 2014.09.15

九月も半ばに差しかかる頃、秋ヤマメを求めて1泊2日の旅に出た。目指す場所は鳥取県の山間を流れる渓流。深夜から車を走らせ、細く険しい山路を右往左往しながら、現地に到着したのは10時を少し過ぎた頃だった。今回釣り歩いたのは標高およそ1000メートル付近の源流部にあたるエリア。初めて訪れる場所ということもあって、初日は下見を兼ねた広範囲を探る釣りになった。
原産地の欧州では貴婦人とも称されるブラウン。鱒族を賛美する心は万国共通らしい。
釣りはじめこそ渋かったものの人生初のブラウントラウトや朱点の美しいアマゴに出逢うことができた。初日としては、まずまずのスタートが切れたのではないだろうか。その後も本流筋を釣ってみたが、残念ながら1日目は本命である秋ヤマメの姿を見ることはできなかった。

秋ヤマメを探して

2日目は、1日目の経験を踏まえつつ地図とにらめっこしながら新しいエリアを開拓することにした。ざっくりと決めていた場所へ暗いうちから車を走らせ、目ぼしいポイントを探す。
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だんだんと夜が明けてきて川の表情がはっきりしてくると、この辺りは瀬が多いことに気がついた。秋ヤマメを蓄えていそうなポイントが思うように見つけられず、あちこち回っているうちに稲刈り機のエンジンがけたたましく鳴りはじめ、いつの間にかすっかり周囲は明るくなっていた。車内からはここぞというポイントが見つけられそうになかったので、やむなくベターなポイントに入川し釣り歩くことにした。
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川べりに立ち、ティムコのシュマリ67を結ぶ。すすきの穂が揺れ、稲わらの香りが秋風に混じって鼻腔を吹き抜けると、心なしか秋ヤマメの気配まで感じられるようだった。足元には先行者と思しき足跡が見られ、相変わらず平坦な瀬が続いている。良い状況とは言えなかったが、急ぎ足で先へと進むうちにようやく良い流れと出くわした。明るくなったとはいえ、曇り空では十分な光量が得にくい。このポイントに賭けるべく、反射面積の広いEGOIST・Leaf-5のハデパゴスカラーを結びつけた。
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流れに馴染ませたミノーに2,3度ヒラを打たせた直後のことだった。ゴンッという衝撃とともにティップが絞り込まれ、流れを断ち切るように水中で黒い影が翻る。姿を現したのは、精悍な雄の秋ヤマメだった。
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ようやく念願の出逢いを果たすことが出来た。鼻は曲がり、魚体は秋色に染まって、パーマークが流れ始めている。このサイズになると尾びれも立派だった。撮影を終え、流れに戻って行く姿を見送り、私は拳を強く握りしめた。

ゴギか?ニッコウイワナか?

思い通りの結果に満足した私は、せっかくなので広島には居ないニッコウ系のイワナの顔を見て帰ろうと別の支流を目指した。
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支流に入り程なくして、一匹のイワナを手にすることとなった。しかし、このイワナ何かおかしい。どこからどう見てもニッコウ系では無かったのである。
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大きな白点と頭まで入る虫食い模様はまるでゴギのようだった。しかし、同じような特徴はあれど、背中から頭に掛けての白点の大きさがゴギよりも小さい。鳥取県でゴギが確認されているのは日野川の上流だけらしいので、この魚はこの辺りのゴギ系統のイワナなのだろうか。秋ヤマメに続き、この変わったイワナの出現に十分満足できた私はここで退渓することにした。この水系の懐は深く、まだまだおもしろい発見がありそうだ。
  • Tackle Data
  • Rod » M~AIRE TB56L
  • Reel » 10STELLA C2000HGS
  • Line » よつあみX8 0.6号
  • Leader » フロロカーボン7lb
  • Lure » EGOIST Leaf-5 ハデパゴス
  • Camera » Nikon D300/RICOH GRⅣ
  • Lens » AF MICRO NIKKOR60mm

    2014年10月13日月曜日

    深山の鱒

    未だ見ぬ鱒と秋ヤマメを求めて1泊2日で鳥取へ。

    目的の渓を目指し、運転が不安になるほどの山道をひたすら登る。

    辿り着いた先は標高も高く、イワナが良く釣れそうな感じ。
    ”本当に此処に居るのか?”

    そんな思いを抱きつつも、時折あるチェイスの主を確認するため先へ進んだ。

    しばらく何も反応が無い区間が続く。

    そろそろ、移動しようかと思った時、出逢いは訪れた。
    小さいながらも、その姿はまさにブラウントラウト。

    手早く撮影を済ませ、流れに戻し更なる一匹を目指す。
    同じようなサイズがポロポロと釣れ続き、少し水深のある場所に辿り着いた。

    少し大きめのMDであるチェプを結び、ゆっくりとリトリーブさせると良い手応えとともにロッドが美しいベントカーブを描いた。
    ネットに収まったのは金色に輝く綺麗な一匹。
    頬も黄金に輝き、その姿はドラードを思わせる。
    体側にちりばめられた二色の点。それを縁取る白には、なかなかの自然のアートだと感じた。

    この一匹を最後に、急に水が濁りだし、あっというまに土茶濁りに。

    まだまだ奥まで行きたかったのだが、その先は次回に取っておくことにして、もう一つの目的である秋ヤマメを探しに別のエリアへ向かう。

    初見の川なので地図とにらめっこしながら、大体の目星をつけ移動を繰り返したが、瀬が多くなかなか良い場所も見つけられず、魚からの反応も無く時間だけが過ぎていった。
    日も傾き、此処で最後にしようと入った区間でようやく納得の一尾が出てきてくれた。

    ネットに収まったのはヤマメではなく、透明感のある綺麗な夏の装いのままのアマゴであった。
    体高のある魚体に流れるような独特のパーマークの個体。
    体側にちりばめられた朱点も大変美しい。

    秋ヤマメは翌日に持ち越しとなったが、パーフェクトな美魚の登場で、初日を満足して締めくくることが出来た。


    2014年9月21日日曜日

    晩夏の彩り

    大きくなり始めた栗の実が夏の終わりを告げている。


    県内シーズン最終日となったこの日、向かったのは昨年まで足繁く通っていた川。

    この日初めて一緒に竿を振らせていただいたのは、おうじろう氏


    抜けるような青空の下での県内最後の一日。

    先ずはお互いの手持ちのポイントを見て回る。

    河原はやはり足跡だらけ。釣り人のプレッシャーがかなり掛かっているのは一目瞭然。

    お互い良い魚からのコンタクトがあるも、バイトが浅く全くキャッチには至らない。

    ”そろそろこの区間を離れ、お互い行ったことの無い所に行こう”

    氏の提案を快諾し、支流へと車を走らせた。

    ここから二人の”冒険”は始まった。

    最初のうちは、反応があるもののなかなかキャッチまでには至らずもどかしい時間が続いたが、おうじろう氏が口火を切った!
    では自分もと先を急げば先行者の姿が…

    後追いでもなんとかなるだろうと、退渓点まで詰めるも反応は皆無。

    ここからランガン開始!

    すぐにお互いコンスタントに魚が出始める。



    詰めれば詰めるほど魚が顔を出す!


    しばらくして赤く染まった良い色の魚をキャッチ!

    この赤が見たかっただけに嬉しさもひとしお!

    今度は氏に夏らしい蒼いヤマメが!

    お互い、この時期にこの上ない釣果に満足し、ここからはロッドをカメラに持ち替え撮影タイムへ。
    夏の魚と秋の魚。

    並べれば一層色の違いが際立つ。

    次なる出逢いを求め、冷たい水で冷えきった体を暖めながら遠く離れた車を目指す。

    水田の頭を足れはじめた稲穂は仄かに色付き始め、ここでも秋の始まりが感じられる。
    既に満足しきっていたが、この後移動を繰り返すも、さすがに最終日だけあって入れそうな所を見つけることは出来ず、二人とも体力は限界を迎える。

    やはり、此処へ来たからにはこれ無しには終われない。

    ジェラートを平らげ、撮影した幾多の写真に一日を振り返りつつ、二人は帰路に着いたのであった。

    おうじろうさんお疲れ様でした。また宜しくお願いします!

    未だ見ぬその先へ

    ”久しぶりにあの沢へ行ってみよう”

    そう思い、偶然入った沢へ、遠い記憶を頼りに車を走らせる。

    目的地に近づくにつれ記憶は蘇る。また美しい魚達は出迎えてくれるだろうか…

    この沢に入るのは二年ぶりであったが、今回もその時と変わらない素晴らしい渓相と水が迎えてくれた。
    前回と同じ区間を流していくも、小型の魚のチェイスしか無い。

    ”この先にも魚は居るのだろうか”

    その思いは私の冒険心に火をつけた。

    前回引き返した目の前にそびえ立つ大堰堤を越え、初見の区間に足を踏み入れる。
    そこには多数の大きな岩が重なり、いくつもの小さな滝を産み出していた。

    連続する小さな滝壺にルアーを入れた途端に魚からのコンタクト。
    着水バイトの主は綺麗な谷ヤマメであった。

    魚の顔も見れて一安心。さらに奥へ歩みを進めると今度はゴギが出てきてくれた。



    再び現れた堰堤を越えると、本格的に源流の様相。
    白泡へルアーを放れば綺麗なゴギ達が遊んでくれる。

    多くの綺麗な魚達に遊んでもらい歩き疲れた私は、大きな岩に腰を下ろしタバコに火をつけた。

    ふと足下を見ると、ネムノキの花が夏の終わりが近づいていることを教えてくれていた。
    川はまだ先へと続いている。

    ”この先は来シーズンに取っておこう”

    こうやって、来シーズンへの楽しみを増やすのも、禁漁を迎える準備なのかもしれない。

    来年もこの沢で美しい魚達に出逢えることをを願いつつ、心地良い疲れとともに帰路に着いた。