2014年8月14日木曜日

源流探検

掛けても取れないこと続きだった、太田川の40アマゴに狙いを定めた今年の本流シーズンに、梅雨明けを機にピリオドを打った。

そろそろ渓流に入ろうか…

どこに?…

いつも通り、大型のヤマメが出る川にするか…

広島に来て3シーズン目…

せっかく瀬戸内側に居るのだから、そろそろ渓流のアマゴを狙っての釣行を増やしたい。

そして前回の岐阜遠征で、関東在住時の源流釣行の楽しさが蘇り、中国山地の谷を歩きた
くなっている自分が居た。

そんな時、古い記憶が脳裏をよぎる。

10代前半まで冬のスキーシーズンになると毎週広島県内のスキー場に連れて来られていた。スキー場へと続く山道の側には良い渓流があり、道中いつもこの川で釣りがしたいと思っていた。春スキーのシーズンなんて川が気になりすぎて、正直スキーなんてどうでもよかった程だった。

しかし、広島に来てからというもの、その渓に足が向くことは無かった。というより無意識に避けていたのかもしれない。

そんな思いもあり、太田川の源流域へ。

激戦区とは聞いていたが、入渓点にはどこもSUVが止まっていてなかなか入る場所が決まらない。

それでもなんとか林道の脇に車を停め、傾斜のきつい所から入渓することが出来た。

川に降り立つと、そこには大岩がごろごろ転がり、透き通った水の流れる美しい渓が広がっていた。

この日はまだ誰も入っていなかったようで、すぐに魚からのコンタクトがありネットに収めることが出来た。
幼い顔のゴギ。

小さくても、その美しさは谷の宝石。

そっと流れに戻し、さらに上流を目指す。
さすがの激戦区とあって、メインストリームからは幼魚ばかりで、まともなサイズは出てこない。

そこで、見落としがちの小場所を打っていくと、ようやく成魚が顔を出してくれた。


胸びれの縁取りに体側の美しい白班、やはりゴギは美しい。

撮影中ふと視点を変えると、弱々しく草に掴まっているゲンジボタルが。

もうそんな季節か…

空を見上げれば黒い雲。

消え行く蛍の命と、今にも降り出しそうなゲリラ豪雨に、本格的な夏な始まりを感じた一日であった。