2014年6月2日月曜日

新緑の誘い

いつもより、遅く目覚めたとある日。

本流のロングコースを一本だけやろうと、瀬の連続するエリアに入った。
周囲の山々は、新緑を纏い、えも言われぬ薫りを漂わせている。
この様な素晴らしいロケーションのなかで竿を振れることが、疲れていても自然と川に足を向かわせてくれのだ。
さすがに日中は気温が高く、照り返しの強い河原は暑い。
スタート地点まで長々と歩き、魚が着いていそうな所を打っていくが、暑さでどんどん集中力を欠き、流し打ちになってしまっていた…
そんな時、浅い平瀬から優に尺を超える魚がバイトしてきた。しかし、予期せぬヒットに、合わせる間もなくローリングでフックアウト。
千載一遇のチャンスをあっけなく逃してしまった。
次なるチャンスを求め、とにかく瀬を下り、ようやくここぞという所に辿り着く。
アップで瀬頭から、7cmのシンキングミノーを流れの中に流し込み、ターンさせると、狙い通りの応えが返ってきた。
流れの中からシャローまで水面を盛り上げながらルアーを追い、押さえつけるようにバイトしてきた、納得の一本!
大きな頭に分厚い躯体、銀毛せずに体側に残るパーマークが素晴らしい!
鰭から老齢な感じが見受けられ、この川で長く生きていたことが感じられる。


立派に発達した背鰭が本当に魅力的である。

このような素晴らしい魚との出逢いが、更なる本流魚への思いを掻立てる。
その反面、本流域に生息する魚の数は渓流域に比べ、やはり乏しい。
大型の魚となるとさらに限られてくる。

だからこそ、このような魚にこれからも出逢えるよう、なるべく水から離さず、魚体に極力負担を掛けないようなキャッチ&リリースを心掛け、この釣りを楽しんでいきたいと思う。